東京ボーイズのリーダー(旭五郎さん)が逝去された。
あまり具合がよくないとの連絡をいただき、新橋の慈恵医大にお見舞いに行ったのは8月30日の午後6時のこと。 眠っていたリーダーは私に気付いて目を覚ました。 「なんですか、先生…、来てくれたの?先生…」 弱弱しい声でそう呟く。ベッドの側を通りかかった看護士さんが、 「えっ、先生を呼ぶんですか」 「いえ、この人が先生なんで…」などという洒落もあって…。 「リーダー、元気になったらまた競輪に連れてってくださいよ」 「もうダメだよ。こんなになっちゃおしまいですよ」 バカッ話に花を咲かせる。思ったより元気なんで安心した。 台本を書かさせていただくようになり、もう20年の付き合いだ。 稽古が大嫌いで、競輪が大好きで、誰にでも優しかったリーダー。 これで会うのが最後になってしまうのかなって予感も少しあった。 別れ際に、リーダーの手を握る。 「また来ますからね」 よく考えたら失礼な発言だった。入院が長引くってことだもの。 でも、点滴の痕がついて、痩せこけたリーダーの手は温かだった。 今週中に見舞いに行こうかなと思っていた矢先に訃報を聞いた。 そのとき、リーダーの手のぬくもり思い出した。 本当にお疲れさまでした。天国の競輪場で万券を連発してください。
by hatakeng
| 2007-10-11 16:42
| 落語
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